エコキュートを利用し続けていると、お風呂に汚れが浮くことがあります。
原因はいくつかありますが、配管の汚れが原因の可能性もあります。
自動配管洗浄機能が付いているエコキュートでも、配管が汚れる可能性があります。
どうして配管が汚れるのか、汚れを放置した場合のリスクについてまとめます。
目次
お風呂に給湯したお湯に汚れが浮くと、貯湯タンクの中にあるお湯が全て汚れていると思うかもしれません。
ですが、浴槽には二つの配管ルートがあるため、貯湯タンクの中にあるお湯が汚れていなくても、お風呂に汚れが浮くことはあります。
浴槽に適温の湯を張るためのボタンを押すと、貯湯タンク内にある熱湯と水をブレンドして適温のお湯が給湯されます。
浴槽にお湯がない状態で給湯する場合には、この貯湯タンクから直接湯が供給される配管と水道水から水が供給される配管の二つが集約された配管を通ります。
浴槽に一度張ったお湯の追い炊きや保温には、貯湯タンク内のお湯が使われるわけではありません。
浴槽から貯湯タンク内にある熱交換器に送られ、貯湯タンク内のお湯から熱だけを貰い再び浴槽に戻ります。
つまり、追い炊きや保温のための配管が給湯の配管とは別にあります
追い炊きや保温に使われる配管には、浴槽内にたまったお湯が循環しているのです。
浴槽内の湯は、一見きれいに見える状態でも、実際にはかなり汚れています。
特に入浴後のお湯は人の皮膚の常在菌や皮脂、汗などが移ります。
一人が入浴した後に、次の人が入浴するまでの間「保温」運転すると常在菌や皮脂、汗などが混じったお湯が追い炊きや保温に使われる配管内を循環するのです。
エコキュートの浴槽内の湯が循環する配管の内部には、雑菌などを含む湯が循環していることが理解できたかと思います。
配管内に湯が残っていると、雑菌類などが付着してどんどんたまっていってしまうのです。
一般的に浴槽内の残り湯には入浴直後の湯の約1,000倍の雑菌が住み着くといわれています。
配管内に付着した雑菌類がそのままの状態であれば、さらに恐るべき数の雑菌類の温床になることが想像できるでしょう。
配管内から出てくる汚れの原因は、これら雑菌類なのです。
もともと身体の皮膚の上には、常在菌といって常に雑菌が付いています。
浴槽内の湯に移るのもこれらの雑菌なので、大きな問題はなさそうに感じるでしょう。
ですが、常在菌の中には健康なときには大きな問題がなくても、免疫力が下がっているときには注意すべきものがあります。
その代表格が「レジオネラ菌」です。
レジオネラ菌を吸い込むことで、レジオネラ肺炎と世慣れる重篤な症状に陥る危険があります。
特に子どもや高齢者は、成人に比べ免疫力が低いため注意が必要です。
エコキュートの中には、自動配管洗浄機能といって自動的に配管内を洗浄してくれる機能が付いているものがあります。
ただ、この機能には少し注意が必要です。
一般的に、エコキュートの自動配管洗浄機能は、追い炊きや保温の際に浴槽の湯が循環する配管に水通しをして、配管内の汚れた水を押し流す機能です。
配管に付着してしまった汚れまでを洗浄する機能はありません。
追い炊きや保温のために浴槽の湯が循環する配管は、自動配管洗浄機能ではきれいにはできません。
半年に一度程度、洗浄剤を使用して配管洗浄を実施することをおすすめします。
配管洗浄剤は、メーカー推奨のものを必ず使用しましょう。
これは配管に使う素材によっては、酸やアルカリ、硫黄などの成分に弱いものがあります。
メーカーでは、配管を傷めない洗浄剤を推奨することで長く利用できるようにしています。
まずは、入浴後の残り湯に配管洗浄剤を溶かします。
ただし、入浴剤を利用した場合には残り湯を使わず、改めて湯か水を張りなすようにしましょう。
洗浄剤を溶かしたら、追い炊きを実施します。
2~3分ほど追い炊きした後、追い炊きを中止して10分ほど待ちましょう。
配管内に洗浄成分を送り、配管内の汚れを洗浄成分と馴染ませます。
その後、浴槽内の水を捨て、一度浴槽を軽く清掃します。
浴槽内をきれいにしたのちに、すすぎ運転を実施します。
浴槽内に自動給湯で湯を張るのではなく、水を給水口の5㎝上まで入れます。
この時お湯ではなく水を張るのがポイントです。
エコキュートによっては水張り機能がありますので、必ず水を張ってください。
次に追い炊き機能で2~3分追い炊きをします。
水を張ったことで長時間の追い炊きが可能となり、配管内に水が循環し配管内部に残った洗浄成分が排出されるのです。
最後に浴槽内の水を捨て、さらに配管内の残り水を流すために自動配管洗浄機能を作動させるか、洗浄ボタンを押し通水させましょう。
エコキュートの自動配管洗浄機能をはじめ、浴槽内の湯が循環する配管内の残り湯を押し出す洗浄機能は、残り湯を排水した後は必ず利用すると良いでしょう。
また、半年に一度は洗浄剤を用いた配管洗浄も実施すると配管をきれいに保てます。
配管のメンテナンスを実施しても、配管内部の経年劣化で汚れが出てくることもあります。
このようなときは、そろそろ買い替えのサインかもしれませんね。
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